【目次】
【ITエンジニアのマネジメントキャリアの実態】年収、昇給幅、経験年数は?マネジメント層の人材不足を9割が実感!
ITエンジニアの派遣事業・SESを展開する株式会社ラクスパートナーズ(東京都新宿区、代表取締役:吉田 雅行)は、ITエンジニアの採用に関わるマネジメント層(リーダー・課長・部長/事業部長・CTO)クラスの方を対象に、「ITエンジニアのマネジメント層の待遇と人材課題」に関する調査を実施しました。
ITエンジニアの不足が深刻さを増す中、特にマネジメント層の人材不足が課題となっています。
エンジニアとしてのスキルだけでなく、チームをまとめ、育成する能力が求められるマネジメント層の役割は重要ですが、適切な人材の確保が難しく、企業の成長に影響を与える要因の一つとなっているのではないでしょうか。
エンジニアとしてのスキルだけでなく、チームをまとめ、育成する能力が求められるマネジメント層の役割は重要ですが、適切な人材の確保が難しく、企業の成長に影響を与える要因の一つとなっているのではないでしょうか。
今回は、ITエンジニアの採用に関わるマネジメント層(リーダー・課長・部長/事業部長・CTO)クラスの方を対象に、「ITエンジニアのマネジメント層の待遇と人材課題」に関する調査を実施しました。
調査サマリー
- ミドルマネジメント層の年収は500〜900万円がボリュームゾーン
- ITエンジニア歴3~5年付近が、マネジメント業務へ関わる分岐点
- 約8割が仕事にやりがいを感じる一方で、管理業務への苦手意識も
- 約9割がマネジメント層の人材不足を感じている
- 対策として行っていること1位は「年齢や経験年数にこだわらない採用」
回答者属性
■あなたの性別を教えてください
『男性(71.4%)』『女性(28.6%)』
■あなたの年齢を教えてください
『20歳未満(0.2%)』『20〜29歳(23.2%)』『30〜39歳(30.9%)』『40〜49歳(26.6%)』『50〜59歳(19.1%)』
■お住まいの都道府県を教えてください(今回調査は対象を首都圏に限定)
『埼玉県(10.9%)』『千葉県(13.3%)』『東京都(50.6%)』『神奈川県(25.2%)』
■現在の役職を教えてください
『CTO・経営 層(8.0%)』『事業部長・部長 層(30.5%)』『課長・管理職 層(31.5%)』『リーダー 層(30.0%)』
■ITエンジニアの採用に関わっていますか?
『はい(100.0%)』
■マネジメントしている人数を教えてください(※アルバイトを含む)
『2人~4人(19.8%)』『5人~8人(30.0%)』『9~14人(26.2%)』『15人以上(24.0%)』
ITエンジニアのマネジメント層の給与はどれくらい?
はじめに、勤めている会社の企業規模を質問したところ、以下のような回答結果になりました。

『2~10人(1.2%)』
『11~50人(6.5%)』
『51~100人(16.7%)』
『101~300人(23.7%)』
『301~1,000人(18.6%)』
『1,001~5,000人(16.5%)』
『5,001人以上(16.7%)』
企業規模は中小から大企業まで幅広く存在しており、さまざまな規模の企業で活躍しているようです。
次に、現在の年収についてうかがいました。

「現在の年収を教えてください」と質問したところ、『501~600万円(14.8%)』と回答した方が最も多く、『401~500万円(13.3%)』『601~700万円(10.9%)』と続きました。
約8割が年収501万円以上と回答しており、ITエンジニアの採用に関わるマネジメント層は比較的高い年収帯に属していることがわかります。特に501〜600万円の層が最も多いことから、管理職としての役割を担いつつも、比較的ミドルクラスの年収層が厚い傾向にあると考えられます。
また、役職別の年収の内訳は以下のような結果となりました。

役職が上がるほど高年収帯の割合が増える一方で、CTO・経営層では特に年収のばらつきがあり、企業規模によって差がある可能性が考えられます。
また、リーダー層から課長層にかけては501〜900万円の層が厚く、この範囲がミドルマネジメント層の主な給与水準であることがわかります。
続いて、ITエンジニアとしての経験年数についてうかがいました。

「ITエンジニア歴を教えてください」と質問したところ、『5〜10年未満(28.1%)』と回答した方が最も多く、『10〜15年未満(22.5%)』『20年以上(17.0%)』と続きました。
一定の経験を積んだ層が多く、特に5年以上の経験を持つ方が約8割を占めていることがわかりました。
また、役職ごとのエンジニア歴を確認すると、以下のような結果となりました。

管理職以上の役職に就いている人の半数以上はITエンジニア歴10年以上の経験を持っていますが、一方で比較的経験が浅い段階でも管理職に就いている人が一定数いることがわかりました。
採用や組織運営といった業務を担う上で、必ずしも長いエンジニア経験が求められるわけではなく、リーダーシップや採用戦略の知識、組織マネジメントの能力なども昇進に影響を与えていると考えられます。
では、ITエンジニアとしてのキャリアの中で、どのようなタイミングでマネジメント業務を担当するようになったのでしょうか。
マネジメント業務担当後の昇給幅には企業規模がどの程度影響するのか?

「ITエンジニア歴何年目からマネジメント業務を担当するようになりましたか?」と質問したところ、以下のような回答結果になりました。
『1年未満(3.4%)』
『1~3年目(14.8%)』
『3~5年目(34.4%)』
『5~10年目(30.3%)』
『10~15年目(10.4%)』
『15年目以降(6.7%)』
多くの方が、ITエンジニアとしての専門スキルを身につけた後、3〜5年程度の実務経験を経て、マネジメント業務を担当し始めているケースが多いと考えられます。
では、マネジメント業務を担当するようになって年収に変化はあったのでしょうか。

「マネジメント業務をするようになってから年収はどのくらい増えましたか?」と質問したところ、、『31〜50万円の増加(20.3%)』が最も多く、次いで『10~30万円の増加(19.1%)』『51〜100万円の増加(18.2%)』と続きました。一方で、『変わらない(9.2%)』と回答した方も一定数見られました。
では、企業規模ごとにはどのような差があるのでしょうか。

マネジメント業務を担当することで、大企業ほど昇給幅が大きくなる傾向が見られました。
一方で、小規模企業では『昇給なし』や『10〜50万円程度の昇給』が多く、昇給幅が小さい傾向が見られました。
次に、マネジメント層の方々が実際にどのような働き方をしているのかうかがいました。
約8割が現在の仕事にやりがいを実感、一方で管理業務への苦手意識の声も

「あなたの働き方として近いものを教えてください」と質問したところ、『マネジメント業務(プロダクト、プロジェクトの管理や、部下の育成など)の比重が高め(50.9%)』と回答した方が最も多く、次いで『マネジメント業務とプレイヤー業務を同じくらいの割合(38.7%)』『プレイヤー業務の比重が高め(10.4%)』となりました。
多くのマネジメント層は主に管理業務を担っていますが、約4割の人がプレイヤー業務との両立を求められていることがわかりました。完全にプレイヤー業務に特化している層は少ないものの、管理職であっても一定の実務をこなす必要がある状況がうかがえます。
では、こうしたプレイヤー業務とマネジメント業務の両立が、仕事のやりがいにどのような影響を与えているのでしょうか。
「現在の仕事にやりがいを感じていますか?」と質問したところ、『とても感じている(25.7%)』『やや感じている(50.6%)』『あまり感じていない(19.8%)』『まったく感じていない(3.9%)』という回答結果になりました。
『とても感じている』『やや感じている』と回答した方を合わせると、約8割の方が現在の仕事にやりがいを感じている一方で、やりがいを感じていない方も一定数いるようです。
そこで、実際にやりがいを感じている方、感じていない方それぞれに、その理由を伺ったところ、以下のような回答が寄せられました。
■現在の仕事にやりがいを感じている?
【とても感じている/やや感じている】
- 自分の仕事の出来で、会社の業績に繋がるから(20代/女性/埼玉県/リーダー層)
- 自分の市場価値を上げられるから(20代/男性/埼玉県/課長・管理職 層)
- 人材の発掘に携わるから(40代/女性/東京都/CTO・経営層)
- 有能な後輩を育てる楽しみがあるから(50代/男性/埼玉県/リーダー層)
- 本当はプレイヤーがいい(50代/男性/東京都/事業部長・部長層)
【あまり感じていない/まったく感じていない】
- 自分も勉強中なので人を指導する時間がない(40代/男性/東京都/課長・管理職層)
- 管理業務が得意ではないため(50代/男性/東京都/事業部長・部長層)
- 最近の若者との付き合いが難しいから(50代/男性/神奈川県/CTO・経営層)
マネジメント層の人材不足の解消として実施していることは?

「マネジメント層の人材不足を感じますか?」と質問したところ、約9割の方が『とても感じている(28.8%)』『やや感じている(57.1%)』と回答しました。
業界の人材不足の深刻さが浮き彫りになっており、マネジメント層の確保が大きな課題となっている様子がうかがえます。
そのような人材不足に対して、どのような対策を行っているのでしょうか。
前の質問で『とても感じている』『やや感じている』と回答した方に、「マネジメント層の人材不足に対して、どのような対策を実施していますか?(複数回答可)」と質問したところ、『年齢、経験年数などに捉われず採用する(46.5%)』と回答した方が最も多く、次いで『マネジメント層の育成プログラムを開発した(43.7%)』『マネジメント経験がなくても、機会を積極的に与える(43.1%)』となりました。
年齢や経験年数などに捉われない、マネジメント層の育成プログラムの開発、マネジメント経験がなくても機会を与えるなど、多様なアプローチで人材不足を解消しようとしていることがわかりました。
【まとめ】約9割がマネジメント層の人材不足を感じている!対策として行っていることは「年齢や経験年数に捉われず採用する」が最多に
今回の調査で、ITエンジニアのマネジメント層に関する待遇や人材課題などが明らかになりました。
マネジメント業務を始めるタイミングは『3〜5年目』が多く、一定の専門スキルを習得した後、比較的早い段階で携わるケースが多いようです。
年収は501〜600万円の層が最も多く、約8割が501万円以上の年収帯に属していることがわかりました。
役職が上がるほど高年収帯の割合が増える一方、CTO・経営層では年収のばらつきが見られました。また、リーダー層から課長層にかけては501〜900万円の層が厚く、ミドルマネジメント層の主な給与水準となっているようです。
エンジニア歴については、全体の約8割が5年以上でしたが、比較的経験が浅い段階で管理職に就いている人も一定数いることがわかりました。これにより、昇進には単なる経験年数だけでなく、リーダーシップや採用戦略の知識、組織マネジメントの能力なども影響していると考えられます。
また、マネジメント業務を担うことで年収が上がる傾向があるものの、昇給幅には企業規模による差が見られました。
大企業(1,001人以上)では年収1,000万円以上の割合が高い一方で、小規模企業(50人以下)では年収600万円以下の割合が約8割を占めており、企業規模が給与に大きく影響していることが分かります。
さらに、マネジメント業務への従事後の昇給についても、大企業ほど上昇幅が大きく、小規模企業では「昇給なし」や「10〜50万円程度の昇給」が多い傾向が見られました。
働き方については、マネジメント業務の比重が高いと回答した方が半数を超えているものの、管理職であっても一定の実務をこなす必要がある状況が浮き彫りとなりました。
現在の仕事にやりがいを感じている方が約8割にのぼり、モチベーションは全体的に高い傾向にあるようです。
やりがいを感じる理由には業績や市場価値の向上、人材育成の喜びが挙げられ、逆に指導の時間不足や管理業務への苦手意識がやりがいを感じにくい要因となっているようです。
マネジメント職への適性や意欲の違いが、やりがいの有無に影響を与えている可能性が考えられます。
マネジメント層の人材不足を感じている方も約9割と非常に多く、業界全体で深刻な課題となっていることが浮き彫りになりました。
対策として、年齢や経験年数に捉われない採用や、育成プログラムの開発、マネジメント経験がなくても機会を積極的に提供するなど、多様な取り組みが実施されているようです。
マネジメント層の人材不足を改善するには、待遇や育成支援、報酬体系やキャリアパスなどの見直しが重要になるのではないでしょうか。
調査概要:「ITエンジニアのマネジメント層の待遇と人材課題」に関する調査
【調査期間】2025年3月6日(木)~2025年3月10日(月)
【調査方法】PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
【調査人数】413人
【調査対象】調査回答時にITエンジニアの採用に関わるマネジメント層(リーダー・課長・部長/事業部長・CTO)クラスと回答したモニター
【調査元】株式会社ラクスパートナーズ(https://www.rakus-partners.co.jp/)
【モニター提供元】PRIZMAリサーチ
優秀なITエンジニア人材を見つけるなら株式会社ラクスパ
ートナーズ

今回、「ITエンジニア採用の実態と課題」に関する調査を実施した株式会社ラクスパートナーズ(https://www.rakus-partners.co.jp/)は、ITエンジニアの派遣サービスを提供しています。
Web、クラウド、機械学習、QAを中心に専門技術に特化した人材を採用・育成し、お客様のニーズに合わせたITエンジニアを派遣します。
【ITエンジニア派遣サービスの特徴】
①優秀な人材
・登録型派遣ではありません
登録型の派遣とは異なり、ラクスパートナーズの社員として採用した人材を派遣いたします。また、パートナー企業を利用していないため、100%弊社のエンジニアが技術支援いたします。
②一流の教育
・ITスクール事業で培ったノウハウを利用
Web開発・クラウド・機械学習・QAの専門分野に特化した教育。
独自のテキストを使用し、自社の研修ルームで教育。
ITスクール事業で培った教育メソッドを活かしお客様で活躍できるITエンジニアを育成しま
す。
・専任講師による専門技術を習得
入社後は3ヶ月の職種別の実践研修。WebエンジニアはJava、クラウドエンジニアはLinux、機械学習エンジニアは数学の理論、QAエンジニアはテスト設計(テスト技法)を中心に進めていきます。お客様先で活躍するために、専任講師による超実践型の研修を導入しています。
・ヒューマンスキルも重要視
技術研修はもちろんですが、ヒューマンスキル研修も促進しています。ロジカルシンキング、タイムマネジメント、コーチングなどを取り入れることでバランスの取れたITエンジニアを目指しています。
③専任のサポート
・マッチング
お客様に派遣するエンジニアは、技術専任スタッフが人選。最適なマッチングを図ります。
・CS(キャリアサポート)
派遣後も専任のCS担当がITエンジニアと密なコミュニケーションをとりフォローUPを継続
して行います。
・CR(クライアントリレーション)
専任のCR担当が3ヶ月に1度、ITエンジニアの働きぶりをお客様にヒアリング。お客様の期
待を超える事ができるようフォローUPを継続して行います。
【強み】
- 登録者は20、30代がメイン
- 開発、構築経験者が豊富
- IT業界に強みのある営業担当やアドバイザーが在籍
■ITエンジニアの種類
- Webエンジニア派遣
- クラウドエンジニア派遣
- 機械学習エンジニア派遣
- QAエンジニア派遣
■詳細はこちら:https://www.rakus-partners.co.jp/service/
■株式会社ラクスパートナーズ:https://www.rakus-partners.co.jp/
■お問い合わせURL:https://www.rakus-partners.co.jp/contact/
【会社概要】
名称 : 株式会社ラクスパートナーズ
所在地 : 東京都新宿区新宿4-3-25 TOKYU REIT新宿ビル8F
設立 : 2018年3月1日
資本金 : 2,000万円 (株式会社ラクス 100%出資)
代表者 : 代表取締役 吉田雅行
事業内容: IT技術者派遣事業
会社HP : https://www.rakus-partners.co.jp
※掲載のデータは発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
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